鉄分の役割・効果的に栄養バランスを整える方法・青汁の魅力とは？

鉄分の多様な働き

鉄分は、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの重要な成分で、肺から取り込んだ酸素を全身に運ぶ役割を担っています。また、鉄分は筋肉にも含まれており、酸素の供給を通じて運動能力の向上や疲労軽減に役立ちます。さらに、エネルギー代謝や免疫機能の維持に必要な酵素の成分としても構成されます。

鉄分不足のサイン

鉄分が不足すると、体内で酸素がうまく運搬されなくなり、さまざまな不調が現れます。代表的な症状としては、疲れやすい、動悸、息切れ、めまい、顔色が悪い、集中力の低下、爪が割れやすいなどがあります。これらの症状は貧血のサインかもしれないため、症状が続く場合は医師に相談することが大切です。

1日に必要な鉄分の推奨量は？

1日に必要な鉄分の推奨量は、年齢や性別によって異なります。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準（2020年版）」によると、18歳以上の成人男性で7.0～7.5mg、成人女性は6.0～6.5mg（月経なし）、10.5～11.0mg（月経あり）です。女性の場合、月経による出血があるため、男性よりも多くの鉄分を必要とします。妊娠中はさらに多くの鉄分が必要で、授乳期も同様に多めの摂取が推奨されます。

出典：「日本人の食事摂取基準（2020年版）」（厚生労働省）

鉄分は私たちの体にとって、なくてはならない必須ミネラルです。鉄分を豊富に含む食材を日常的に取り入れることで、バランスの良い食事が保たれます。

バランスの良い食事を心がける

主食・主菜・副菜を揃え、バランスの良い食事を摂ることを心がけましょう。主食は主に炭水化物、主菜はタンパク質、副菜はビタミン・ミネラル・食物繊維の供給源となります。これらをバランス良く組み合わせることで、必要な栄養素を満遍なく摂取できます。

さまざまな食品からタンパク質を摂取する

肉や魚、卵、大豆製品、乳製品など、さまざまな食品からタンパク質を摂取することは健康維持に役立ちます。鉄分を含む食品も多く、特に赤身の肉やレバーは鉄分が豊富です。タンパク質は筋肉や血液など体の組織を作るだけでなく、酵素やホルモンの材料にもなります。

鉄分の吸収を助けるビタミンCを一緒に摂る

鉄分の吸収率を高めるには、ビタミンCを多く含む食品を一緒に摂ると効果的です。ビタミンCは果物や野菜に多く含まれています。例えば、鉄分豊富な食事と一緒に、柑橘系の果物やブロッコリー、ピーマンなどを摂るように意識してみましょう。

その他、栄養バランスの良い食事とともに、規則正しい生活と適度な運動を取り入れましょう。

野菜不足を手軽にカバー

厚生労働省が推奨する成人1日の野菜摂取目標量は350g以上です。しかし、忙しい日常の中で、この目標を達成するのは難しいという方も多いのではないでしょうか。青汁は栄養価の高い野菜を濃縮して作られているため、手軽に野菜不足を補うことができます。

忙しい朝でもサッと栄養補給

朝は時間がない、外食が多くて栄養が偏りがちなど、食生活の悩みを抱えている方にも青汁はぴったりです。水や牛乳に溶かす粉末タイプや、そのまま飲めるストレートタイプなら、手間をかけずに栄養補給ができます。

ライフスタイルに合わせて選べる

青汁には、粉末タイプ、ストレートタイプ、冷凍タイプなどがあります。また、飲みやすさを重視した商品や男性・女性向け商品なども多く、自分に合ったものを選べます。

毎日の食生活に無理なく取り入れられるのが青汁の魅力です。ライフスタイルに合わせて、自分に合う方法で活用してみてはいかがでしょうか。

ブルーベリー葉

青汁の原材料として使用されるブルーベリー葉は、ブルーベリーの葉を粉末化したものです。ブルーベリーといえば、ポリフェノールであるアントシアニンが多く含まれていることで知られています。そのブルーベリーの葉にも、プロアントシアニジンやフラボノール、カテキンといった特有のポリフェノールが含まれているのです。原材料にブルーベリー葉を使用した青汁を選ぶことで、これらの成分を効率的に摂取できるでしょう。

小麦若葉

小麦若葉は、小麦が実をつける前に収穫された若い葉を指します。さまざまな栄養素をバランスよく含んでおり、日々の食生活に取り入れやすい食材の一つです。主に、食物繊維やビタミンB2、ビタミンE、カルシウム、葉酸、鉄分など、健康維持に役立つ栄養素を豊富に含んでいます。小麦若葉は葉が硬いため、そのまま食べることは難しいです。そのため、青汁のような加工食品として摂取されることが多いです。粉末タイプだと、クッキーやケーキの生地に混ぜ込むことで、爽やかな風味と鮮やかな緑色を楽しめます。

モリンガ

モリンガは、北インド原産のワサビノキ科の植物です。スーパーフードとして注目を集めており、「奇跡の木」とも呼ばれます。青汁の一般的な原材料である大麦若葉と比べて、食物繊維やビタミンE、ビタミンB6、鉄分の含有量が多いとされます。抹茶のような風味で飲みやすく、水に溶かしたり、ミルクやパンケーキに混ぜたりなど、さまざまな方法で摂取できます。

桑葉

桑の葉は、古くから漢方や民間療法にも用いられてきた歴史ある植物です。他の原材料に比べて、やや独特の風味があるものの、健康維持に役立つ栄養素が豊富に含まれています。特にカルシウムと鉄分の含有量が高いとされ、食物繊維も豊富です。

青汁には、それぞれ異なる特徴を持つ野菜が使われています。自分の体調や食生活に合わせて、取り入れやすい商品を見つけましょう。

青汁で鉄分補給をする際、いくつか知っておいていただきたい大切な注意点があります。

青汁だけですべてまかなうのは難しい

まず、青汁は日々の食事をサポートするものです。例えば、青汁によく使われる野菜には鉄分が含まれていることが多いですが、青汁だけで必要な鉄分すべてを補うのは難しいです。

吸収されやすい工夫が必要

青汁に含まれる鉄分の多くは、体にゆっくり吸収される植物性の非ヘム鉄です。もし、コーヒーや緑茶、紅茶をよく飲まれるようでしたら、これらに含まれるタンニンが鉄分の吸収を妨げることがあるので、青汁を飲む時間を少しずらすのがおすすめです。

本当に重要な判断は医師に相談

持病をお持ちの方にとっては、青汁との相性がよくない場合もあります。もし、体調の変化が気になるようでしたら、まずは医療機関を受診して相談してみてください。

注意点に気を付けながら、青汁を食生活に上手に取り入れて、元気をサポートする方法の1つとして活用していきましょう。